2011年6月7日火曜日

バドゥラ=スコダのベートーヴェン。

 6日月曜日。未明3時半頃に胃痛で眼が覚める。うーむ。解せないこと。胃薬を服用して再度寝る。午後半ばまで起きたり寝たり。胃痛自体は午前中には収まったが、なんとなくだるいのでおとなしくしている。3時過ぎに家を出て大学へ。MallarméのSainteの流れで、しばし『カンタベリー物語』の聖セシリアの件を読む。6時から会議。7時過ぎに終わり、先生方と「葱や平吉」へ。健康診断もあるし、朝の胃痛もあったので、ビールはコップ一杯。あとはウーロン茶で葱を食べる。とはいえ、少々食べ過ぎたかもしれぬ.......。

 7日火曜日。1限のフランス語初級、2限の院講読とふたつ授業をする。初級は第4課が終わった。例のごとく、質問しないとどんどん進むよ、というと、なかなか感心なことに二つほど質問が出た。良いこと。昼は、Sainteの注釈をしばし眺める。健康診断なので昼食は食べられず。で、1時過ぎに診断に赴く。2時過ぎに解放され、一路荻窪へ。ルミネ上の「洋食亭ブラームス」でカツカレーを食べ遅めの昼食。家に戻って、夕方しばしお夕寝したほかは、『三声』のつづき。いよいよ第一次世界大戦のあたりまで来た。『若きパルク』をめぐるルイスとのやりとりを詳しく見るのが今後の課題。

 最近引っ張りだしているバドゥラ=スコダのベートーヴェン・ソナタ全集だが、改めて聞き直してみて、すばらしさを再確認した。これは当時のピアノフォルテで弾いていて、初期のソナタは、楽器のせいか、ずいぶんと弾きにくそうにしているが、ワルトシュタインや熱情から、ハンマークラヴィーアや後期ソナタのあたりになると、楽器としても扱いが楽なのか、テクニック的にも安定し、演奏の良さが引き立つ。この人には、音楽の喜びに対して確固とした実感があり、それが演奏を裏打ちしているために、聞いていてこちらも(静かにだが)高揚してくる。ベートーヴェンのあまたある録音、演奏のなかでも出色のものであろう。というか、この人の演奏を聴いていると、彼のステージでの姿の思い出もあって、なにか愛してしまうのだった。そんな魅力がバドゥラ=スコダにはある。

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