2014年1月14日火曜日

京大人文研国際ワークショップ「第一次世界大戦再考 100年後の日本で考える」

 1月12日、13日、京大人文研国際ワークショップ「第一次世界大戦再考 100年後の日本で考える」をのぞきに行く。文字通りのぞきにいったので、すみの方で発言もせず、おとなしく拝聴していた。山室先生が、政治・経済・社会・生活・アジアなどさまざまな領域において大戦前後に現れた「改造」の動きとそれらの連関を意識しながら、大戦を期に日本や中国が総体的に変革されていったプロセスを見るべきだという壮大な議論に、ほとんど感動する。アネット・ベッケルやジェイ・ウィンターは記憶や追悼の話に終始したが、これも山室先生が言うように、大戦は日本人にとっては記憶のない戦争、記憶を消された戦争であり、それを見えるものにすることがわれわれには大事なのだ、というリプライが印象に残った。彼我の差は大きいが、彼らが日本語を大量に聞き続けるという身体的体験・苦痛をしたことに、じつは他民族間の戦争を考えるうえでの重要なモメントが隠されているはず。

NHKでの紹介:
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20140113/4373881.html

 いやあ、でもジェイ・ウィンターは演壇では「The 大家」だったが、宴会では気さくでおちゃめなおじいちゃんだったな...